【収益不動産:売却編④】収益不動産売却でありがちな失敗とその回避策|後悔しないためのチェックポイント

takuya.fujikawa

2026年5月23日:初版

はじめに:売却後に「こうしておけばよかった」と思わないために

収益不動産の売却は、資産運用の一環であり、大きな金額が動く重要な取引です。
しかし、売却後に「もっと高く売れたのでは…」「税金のことをちゃんと調べておけば…」と後悔するケースも少なくありません。

本記事では、実際にありがちな失敗例と、それを未然に防ぐための具体的な対策を初心者向けに解説します。
初めての売却でも安心して進められるよう、「チェックリスト感覚」でご活用いただける内容です。

よくある失敗パターンとその原因

① 売却の目的が曖昧なまま動き始める

収益物件の売却は「利益確定」か「資産整理」か、あるいは「相続・節税対策」かによって、取るべき戦略が異なります。

失敗例:
曖昧な理由で売却を開始した結果、売却後に資産バランスが崩れて再投資に苦労。

回避策:
まずは「なぜ売るのか」を明文化し、税理士・不動産会社と戦略を共有しましょう。

② 物件の状態を整えないまま売却活動へ

建物の外観や共用部、修繕履歴、レントロールの整備が不十分だと、買主に不安を与え、価格交渉やキャンセルの原因になります。

失敗例:
レントロールの不備により、金融機関が融資NG → 買い手の購入断念。

回避策:
売却開始前に、管理会社と連携して物件資料を精査・整備しておくことが重要です。

③ 仲介会社の選定を誤る

収益不動産の売却に慣れていない不動産会社では、投資家向けの適切なマーケティングが行えず、長期化・値下げ交渉に繋がることも。

失敗例:
居住用物件に強い会社に任せてしまい、収益性の魅力が伝わらず売却失敗。

回避策:
「収益物件専門」「投資家向けネットワークを持つ」仲介会社を選ぶようにしましょう。
▶  媒介契約の種類(専属専任・一般)にも注意が必要です。

④ 査定価格だけで仲介会社を選んでしまう

高い査定額を提示されたからといって、その金額で売れるとは限りません。
むしろ相場とかけ離れていれば、売れ残り→値下げの悪循環に陥る可能性も。

失敗例:
最初に提示された「希望額」に期待しすぎて数ヶ月売れず、結局値下げで売却。

回避策:
複数社の査定を比較し、「根拠ある査定」を示す会社を信頼しましょう。
相場や利回りに基づいた現実的な価格設定が肝です。

⑤ 税金の知識が不十分で手取り額を見誤る

売却益が出たにもかかわらず、譲渡所得税の負担が大きく、**「思ったより手元に残らなかった…」**という後悔もよく聞かれます。

失敗例:
所有期間5年未満で売却し、税率が高くなることを知らなかった。

回避策:
売却前に税理士へ事前相談を行い、シミュレーションを行うことで回避可能です。

ケーススタディ|タイミングと準備不足で500万円損したCさんのケース

背景
埼玉県内で1棟マンションを所有していたCさん。老朽化を理由に売却を決断。

問題点
・修繕記録が未整理でレントロールも手書き
・相場より高めの価格で売り出し → 6ヶ月間売れず
・決算直前にあわてて売却し、税負担も想定以上

結果
・販売価格を400万円値下げしてようやく成約
・税金の相談が遅れ、追加で約100万円の納税

教訓
「準備・戦略・相談の3点セット」を早めに行うことで、防げた失敗だった

よくある質問(FAQ)

Q1. 不動産会社は1社に任せるべき?複数に声をかけたほうがいい?

A. 初期段階では複数社に査定を依頼し、信頼できる会社を選定したうえで1社に絞るのがベストです。
媒介契約の種類も成果に大きく影響するため、内容をよく確認しましょう。

Q2. 賃貸中のまま売った方がいい?退去させてからの方がいい?

A. 基本的には賃貸中の方が「収益性が可視化」されるため有利ですが、空室が多い場合は満室化やリフォーム後の売却も選択肢です。
物件の状態によって戦略を変えるべきです。

Q3. 販売期間が長引くとどうなりますか?

A. 長引くと「売れ残り物件」の印象を持たれ、価格交渉で不利になる場合があります
また、固定資産税や管理費などのコストもかさむため、スピーディな戦略構築が重要です。

まとめ|成功のカギは「準備」と「選定」にあり

収益不動産の売却は、予想外の落とし穴がいくつもあります。
しかし、事前に準備を整え、正しいパートナーと戦略を組めば、こうした失敗は十分に回避可能です。

「今動き出せばまだ間に合う」——それが収益不動産売却の世界。
焦らず、丁寧に、そして確実に進めていきましょう。

次回予告

第5話では、「買主の目線を知れば売却がうまくいく|投資家が見る3つの指標」をテーマに、投資家が物件を選ぶ際に重視する視点と評価ポイントを解説していきます。ご期待ください!

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