
住宅ローンを申し込みたいけど「住宅ローンを選ぶ基準が分からない」このように考えている方も多いのではないでしょうか。
住宅ローンは金利の違いによって返済額が大きく異なります。そのため、少しでも自分に有利な住宅ローンを選ぶ必要があります。
そこで今回は、住宅ローンの金利について徹底解説。「そもそも住宅ローンとは?」という疑問から「住宅ローンの金利が何故変化するのか」などを紹介します。

Contents
住宅ローンの金利とは?
住宅ローンの金利とは、住宅を購入する際に利用するローンのことをいいます。
一口に住宅ローンといっても、固定金利や変動金利、保障がついているタイプなど様々です。ここでは、住宅ローンの基礎となる固定金利と変動金利について紹介します。

全期間固定金利型 | 変動金利型 | 固定金利期間選択型 | |
---|---|---|---|
メリット | 契約時の金利が固定のため、返済の長期プランを立てやすい | 市場金利が下降している場合、恩恵を受けられる | 期間限定の固定金利なので、期間を決めて金利を見直せる |
デメリット | 金利が固定のため、市場金利が低い場合、恩恵を受けられない | 契約時の金利に関係なく、市場金利の上昇の影響を受けてしまう | 金利を再設定する際、市場金利が高ければ、金利も高くなる |
おすすめな方 |
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全期間固定金利タイプ
全期間固定タイプは住宅ローンを借り入れした時から返済が完了するまで、金利が一度も変化しないものをいいます。
代表的な金融商品として「フラット35」が該当するでしょう。フラット35では最長35年のローンに対して金利が全期間で一定の住宅ローン商品です。
- 一度金利を設定したら返済完了まで金利が一定
- 借り入れ期間が長い方におすすめ
全期間固定金利タイプのメリット
全期間固定金利タイプのメリットとしては金利が変わらないので、長期的な計画を立てやすいです。
また、金利上昇リスクを回避できるため、返済途中で金利が上昇しても返済額が変わらないため、リスクを抑えて住宅ローンを借りたい方にもおすすめです。
- 市場金利が上昇したとしても金利が固定されており、金利上昇分お得
- 金利が固定されており、返済金額が途中で変わらない
全期間固定金利タイプのデメリット
全期間固定金利タイプのデメリットとしては市場金利が下がった場合、変動金利と比べて、余計に住宅ローン支払いをしなければいけない点が挙げられます。
現在は政府の低金利政策の影響で住宅ローンは歴史的な低金利で推移しています。低金利政策の影響によってさらに金利が下がった場合には固定金利を選択している方は不利になるといえるでしょう。
出典:フラット35「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」
上記のグラフは固定金利を提供しているフラット35が公表した、変動金利の推移を示したもので1984年から現在までの金利推移をみても低金利で推移しているとがわかるでしょう。

固定金利間期間選択タイプ
固定金利間選択タイプは最初の数年間は金利を固定し、固定期間が終了したら、変動金利に移行するタイプです。
頭金が少ない方や返済金額を最初に確定したい方におすすめです。
- 固定した最初の期間は返済計画をたてやすい
- 固定期間が終わった後は変動金利に移行する
固定金利期間選択タイプのメリット
固定金利期間選択タイプのメリットは、全期間固定金利タイプと変動金利タイプの良い部分を両どりできる点です。
- 固定金利期間は金利が一定なため、返済額が変わらない
- 返済額が変わらないことから、返済計画がたてやすい
- 変動金利に移行した際に市場金利が低くなると住宅ローン返済がお得になる
固定金利期間選択タイプのデメリット
固定金利期間選択タイプのデメリットとして挙げられるのは固定期間が終わった後に市場金利が上昇してしまった場合です。
市場金利が変動しないもしくは、低下するのであれば、固定金利期間選択タイプが理想的な形です。しかし、上昇してしまうと全期間固定金利の方が金利の低い形になり、お得とはいえません。

変動金利タイプ
変動金利タイプは市場金利が変動すると、それに応じて住宅ローン金利が変動するタイプです。
頭金を多く用意できる方や住宅ローンの返済期間が短い方におすすめとなります。

- 市場金利が低下すれば支払う住宅ローンの金額が少なくなる
- 市場金利が上昇すれば支払う住宅ローンの金額が多くなる
変動金利タイプのメリット
変動金利タイプのメリットは市場金利が低くなれば、支払う住宅ローンの金額が少なくなるので、全期間固定金利タイプや固定金利期間選択タイプよりも支払いがお得になる点です。
住宅ローンの借入期間が短ければ、変動金利タイプがおすすめといえるでしょう。
変動金利タイプのデメリット
変動金利タイプのデメリットは市場金利が高くなると、支払う住宅ローンの金額が多くなってしまう点です。
もちろん住宅ローン金利が下がる場合も考えられます。現在は歴史的にみても超低金利の時代です。

住宅ローンの相場【新規借入時】
先ほども解説した通り、住宅ローンには「固定金利型」「変動金利型」の2種類があり、変動金利型の方が借主の金利変動リスクを請け負っていることから有利な金利が期待できます。
現在は歴史的な超低金利時代となっていますが、金利相場についても気になる方は多いはずでしょう。

金利タイプ | 金利相場 |
---|---|
変動金利 | 0.3%〜1.0% |
固定金利 | 0.7%〜2.0% |
変動金利の相場
金融機関 | 金利・プラン |
---|---|
auじぶん銀行 | 年0.31%(全期間引下げプラン) |
住信SBIネット銀行 | 年0.410%(通期引下げプラン) |
PayPay銀行 | 年0.380%(全期間引下げ型) |
ソニー銀行 | 年0.457%(自己資金10%以上) |
三菱UFJ銀行 | 年0.475%(ネット専用変動金利選択プラン) |
※2022年3月時点
変動金利で人気のネットバンクにおける金利平均は0.406%。金利1%を切っている超低金利を推移しております。
日銀の政策金利によって、住宅ローン金利も低水準で推移していることがわかります。コロナ禍の影響によって政策金利の上昇の可能性も考えられますが、引き続き低金利が続くと予想されます。
固定金利の相場
金融機関 | 金利・プラン |
---|---|
住宅金融支援機構 | 1.430%~2.350% |
auじぶん銀行 | 年0.695%(10年/当初期間引下げ) |
住信SBIネット銀行 | 年1.37 %(固定金利20年 当初引下げプラン) |
PayPay銀行 | 年0.690%(固定金利10年/当初期間引下型) |
ソニー銀行 | 年0.650%(自己資金10%以上) |
三菱UFJ銀行 | 年0.89%(固定10年) |
※2022年3月時点
変動金利と比較すると固定金利は割高となっていることがわかります。しかしながら固定金利においても低金利で推移しています。
住宅ローンの金利変動リスクを抑えてマイホーム購入を検討している方であれば、固定金利での購入を検討するといいでしょう。
住宅ローンの相場【借り換え時】
住宅ローンの借り換えでは、現在借入している金融商品と、金融機関が提供している住宅ローン商品の方が返済額が少なくなったり、保障が手厚くなった利する場合に検討します。
現在は日銀のマイナス金利政策の導入により超低金利で推移している住宅ローン商品も多く、10〜20年前の住宅ローン商品と比較しても返済額を落として借り換えが行える場合もあります。
出典:auじぶん銀行 「実際どれくらい金利が下がっているの?」
そこで、気になる借り換え時の金利相場について解説して行きます。
金利タイプ | 金利相場 |
---|---|
変動金利 | 0.3%〜1.0% |
固定金利 | 0.7%〜2.0% |
変動金利の相場【借り換え時】
金融機関 | 金利・プラン |
---|---|
auじぶん銀行 | 年0.31%(全期間引下げプラン) |
住信SBIネット銀行 | 年0.380%(通期引下げプラン) |
PayPay銀行 | 年0.380%(全期間引下げ型) |
ソニー銀行 | 年0.457%(自己資金10%以上) |
三菱UFJ銀行 | 年0.475%(ネット専用変動金利選択プラン) |
※2022年3月時点
人気のネットバンクの住宅ローン金利は借り換えの場合においても低金利で推移。変動金利であれば0.3%〜0.48%程度で借り換え可能です。
auじぶん銀行の最低金利0.31%で2000万円を20年間で借入できた場合には、月々の返済額88,499円、そう返済額20,622,467円になります。
固定金利の相場【借り換え時】
金融機関 | 金利・プラン |
---|---|
住宅金融支援機構 | 1.430%~2.350% |
auじぶん銀行 | 年0.595%(10年/当初期間引下げ) |
住信SBIネット銀行 | 年1.37 %(固定金利20年 当初引下げプラン) |
PayPay銀行 | 年0.690%(固定金利10年/当初期間引下型) |
ソニー銀行 | 年1.050%(自己資金10%以上) |
三菱UFJ銀行 | 年0.89%(固定10年) |
※2022年3月時点
借り換え時の固定金利においても新規借入の金利と大きく変化はなさそうです。1%代から借りられる金融商品も多く、金利変動リスクを抑えつつ住宅ローンの借入が可能です。
住宅ローンの金利の推移
出典:住宅金融支援機構公式HP
上の図は、1984年から2021年10月までの住宅ローンの金利推移をチャートにしたものです。
1984年時点では固定金利期間選択型(10年)、固定金利期間選択型(3年)の金利データがないのですが、変動金利は8%を超えている年があります。

1995年以降は固定金利期間選択型(10年)が2021年に至るまで他の二つの金利タイプより高い水準で推移しています。
固定金利期間選択型(3年)と変動金利は順位が入れ替わる時期もありましたが、2007年以降は変動金利が一番金利の低い状態で推移しています。
住宅ローン金利タイプ |
金利(2021年10月現在) |
---|---|
固定金利期間選択型(10年) |
年3.250% |
固定金利期間選択型(3年) |
年3.000% |
変動金利 |
年2.475% |
上記以外にも銀行変動金利やフラット35最低金利をはじめとした住宅ローン金利に関わるレートや金利の推移をみてみましょう。
1985年 | 2000年 | 2010年 | 2020年 | 2021年 | |
---|---|---|---|---|---|
日本銀行変動金利 | 7.400% | 2.375% | 2.475% | 2.475% | 2.475% |
フラット35最低金利 | – | – | 2.600% | 1.170% | 1.43% |
基準割引率および基準貸付利率 | 5.000% | 0.500% | 0.300% | 0.300% | 0.300% |
長期プライムレート | 7.400% | 2.200% | 1.650% | 0.950% | 1.100% |
出典:イー・ローン公式HP
それぞれどのような指標なのかは以下になります。こちらの金利の動きによって住宅ローンの金利も変化する可能性があることを頭に入れておきましょう。
- 日本銀行変動金利・・・日本銀行の変動金利
- フラット35最低金利・・・多くの方利用するフラット35の最低金利
- 基準割引率および基準貸付利率・・・日本銀行が各銀行に貸し出す際の金利
- 長期プライムレート・・・大企業が借り入れを行う際の優遇金利

住宅ローンの金利が変化する要因
住宅ローンの金利が変化する要因は様々。「日経平均株価の動向」「景気によっての変化」「政策金利や長期金利」などの影響によって住宅ローンは常に変化しています。
そのため、今後の住宅ローン金利の変動を予測するのは難しいとされています。
そこで、今回は住宅ローンの種類(変動金利・固定金利・固定金利期間選択型)の金利が変化する要因を解説します。
- 変動金利の場合|景気・金融情勢
- 固定金利の場合|国債などの長期金利
- 固定金利期間選択の場合|スワップレート
変動金利の場合|景気・金融情勢
変動金利型の住宅ローン商品は「短期金利」が基準になっていることが一般的です。そのため景気動向や金融情勢によって金利が変化しやすい住宅ローン商品です。
短期金利の指標として考えられるのが「短期プライムレート」。短期プライムレートは日銀HPにて動向を確認することも可能です。
短期プライムレート | 短期プライムレートの最頻値(年率) |
---|---|
平成20(2008)年 3月11日 |
1.875 |
平成21(2009)年 4月10日 |
1.875 |
平成22(2010)年 4月 9日 |
1.875 |
平成23(2011)年 4月 8日 |
1.875 |
平成24(2012)年 3月 9日 | 1.875 |
平成25(2013)年 4月10日 | 1.475 |
平成26(2014)年 2月12日 | 1.475 |
平成27(2015)年 2月10日 | 1.475 |
平成28(2016)年 3月10日 |
1.475 |
令和2(2020)年 4月10日 | 1.475 |
出典:日本銀行 「短期プライムレート(主要行)の推移 2001年以降」
つまり、一般の個人向けに住宅ローン商品として短期プライムレートの金利を水準でお金を貸し出しているのです。
固定金利の場合|国債などの長期金利
全期間固定金利型の住宅ローンの金利は、国債金利などの長期金利と連動した値動きを取るとされています。
財務省の国債の金利情報が参考となるデータとなります。日銀の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」(2016年1月)によって2016年には金利が大きく下落していることがわかります。
さらに近年のコロナ禍の影響により、政府の緊急経済対策によって国債の発行を増加させました。それにより、10年もの国債の金利は「ゼロ%程度で推移する」ように買入れを実施。
出典:日本銀行 「金融市場調節方針の変遷を教えてください。」
今後もコロナ禍の影響による低金利の推移が続くと考えられるでしょう。
固定金利期間選択の場合|スワップレート
固定金利期間選択型では、一定期間の固定金利からその後変動金利型へと推移していく住宅ローン商品です。
固定金利型よりも若干借入時の金利が小さいのが魅力ですが、金利の指標は「円金利スワップレート」が基準となることが多いです。
出典:三井住友信託銀行 「東京円金利スワップレート<QUICK>10年」
円金利スワップレートとは、固定金利と変動金利を交換するための金利変動リスクを回避するための手数料のようなイメージです。
また、金利スワップレートは10年もの国債金利と同じような値動きをする特徴をもつので、国債の値動きも変動推移を予想するのに役立つでしょう。
住宅ローンの金利の設定時期の違い
住宅ローン金利にどのような種類があるのか、住宅ローン金利は何が要因で変動するのか紹介しましたが、住宅ローン金利の設定時期における違いも把握しなければならないポイントです。
- 申し込み時金利
- 実行時金利
申し込み時金利
申し込み時金利はその名の通り、住宅ローンを申し込みした時の金利になります。

そのため、住宅ローンを申し込みした時よりも融資実行した時の方が金利上昇していると、損な形になります。
逆に、住宅ローンを申し込みした時よりも融資実行時の金利が低くなっていれば、お得な形になります。
実行時金利
実行時金利は住宅ローンの申し込み時ではなく、融資を実行した際の金利になります。

そのため、申し込み時金利と比べて、融資実行時の金利が低くなっていれば損といえるでしょう。
一方、住宅ローンを申し込みした時よりも融資実行した時の方が金利上昇していると、実行時金利の方がお得といえます。
住宅ローンの返済方法の種類
最後に紹介するのが住宅ローンの返済方法の種類についてです。住宅ローンの返済方法には「元利均等返済」「元金均等返済」の2つの方法があります。
住宅ローン選びで迷ってしまうであろう返済方法ですが、月々の返済方法によって総支払額に変化が現れるので、日々の収支バランスを考えて選択するのがベストです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
元金均等方式 |
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元利均等方式 |
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元利均等返済
元利均等返済とは返済額が完済まで一定のタイプをいいます。そのため、最初に返済計画をたてたら、以降は返済プランが変わることはありません。
元利均等返済のメリットは元金均等返済と比べると「返済計画がたてやすい」、「元金均等返済よりも最初に返済する金額が少ない」といったところです。
- 一定の返済金額を返済するため、返済プランをたてやすい
- 元金均等返済と比較すると、返済を始めた最初の期間は返済額が少なくなる
- 元金均等返済と同じ借入期間の場合、総返済額は元利均等返済の方が多い
- 住宅ローンの減りが元金均等返済よりも遅い
- 返済資金が心元ない方におすすめ
元金均等返済
元金均等返済は最初の返済金額は大きいのですが、返済を続けていると段々、毎月の支払い金額が少なくなる住宅ローンの支払い方法です。
- 最初が一番支払い金額が大きく、段々と支払い金額が少なくなる
- 同じ期間の場合、元利均等返済よりも返済額が少なくなる
- 返済資金が多い方におすすめ
返済方法別でのシミュレーション
元利均等返済と元金均等返済の方法によってどれくらい総返済額に差が生じてくるのか気になるという方も多いでしょう。
先ほども解説した通り、「元金均等返済方式」の方が総返済額を少なくして返済できますが、月々の返済額が大きくなるのが特徴です。
返済方式 | 元利均等返済 | 元金均等返済方式 |
---|---|---|
借入金額 | 4000万円 | 4000万円 |
返済期間 | 35年間 | 35年間 |
借入時金利 ※フラット35の最低金利 |
1.43% | 1.43% |
毎月返済額 | 121,106円 | 142,904円 |
総返済額 | 50,864,700円 | 50,033,631円 |
上記の結果では、借入金4000万円・借入期間35年に対して、総返済額は元利均等返済型と元金均等返済型の差額は「831,069円」となっています。
毎月の支払額の差は「21,798円」となっており、月々の返済額と家計の収支バランスを考慮した返済方法を選択するのがいいでしょう。
2022年以降の住宅ローンの金利はどうなる?
長らく「超低金利時代」が続いている日本。1999年に始まったゼロ金利政策や、2013年より導入された大規模な金融緩和政策によって、低水準の金利をキープしています。

しかし、これから住宅を購入する人にとって重要なのは、2022年以降の金利でしょう。
今後の金利推移がどうなっていくか、変化の要因となる要素と影響について解説していきます。
- 金融政策による影響
- コロナ禍により影響
金融政策による影響
2020年は、新型コロナウイルスの流行によって落ち込んだ経済を立て直すため、世界各国が金融緩和へと舵を切りました。
しかし、新型コロナウイルスのワクチンが開発され普及したことから、アメリカでは失業率が低下。消費者物価指数は上昇し、景気が回復の兆しを見せており、日本でも消費者物価指数は回復傾向にあります。
出典:NHK 「1月の消費者物価指数 去年同月を0.2%上回る 5か月連続上昇」
また、FOMC(米連邦公開市場委員会)は、テーパリング(量的緩和縮小)を加速することをたびたび示唆しており、RETERSでは0.5%の利上げ確率が63%に上昇したことを公表しています。
出典:REUTERS 「米5月FOMCでの0.5%利上げ確率が63%に、FRB議長発言受け」
金融緩和を段階的に縮小し、利上げを開始する可能性が高まっているアメリカ。日本の長期金利はアメリカに連動しているため、今後の金利変動には要注意です。
固定金利においては日本は国債の利回りと連動性が高いと言えます。また、「フラット35」の金利は日本国債とほぼ連動するように金利が設定されているのでアメリカの金融情勢は要チェックです。
コロナ禍による影響
住宅ローンの固定金利は、長期金利とともに変動します。アメリカの影響で日本の長期金利が上昇すれば住宅ローン金利も上昇する、と思うでしょう。
しかし、2022年も金利が急激に上がる可能性は低いとみられています。

また、銀行は住宅ローンに対して積極的なので、大幅に金利を上げることはないでしょう。多少アメリカの金融政策の影響で日本国債にも利上げから固定金利の上昇があるかもしれません。
一方の変動金利は金融機関の優遇金利の提供により、住宅ローン金利が低金利で推移しており、住宅ローン商品を多くの顧客に利用してもらおうとしております。
上記のような優遇金利サービスによって各銀行間の住宅ローン商品の競争によって変動金利においては引き続き低金利の状況が進むと考えられます。
変動金利で住宅ローンを組む場合は、金利情報をこまめにチェックし、金利の上昇にも対応できるようにしてください。
おすすめの住宅ローン10選を比較
- 楽天銀行 住宅ローンフラット35
- auじぶん銀行 住宅ローン 変動金利全期間引下げプラン(au金利優遇割)
- みずほ銀行 みずほネット住宅ローン(全期間重視プラン)
- PayPay銀行 住宅ローン(変動金利)
- 住信SBIネット銀行 住宅ローン(変動金利 通期引下げプラン)
- 紀陽銀行住宅ローン(手数料定率プラン・変動金利)
- 新生銀行 住宅ローン 変動金利タイプ(半年型・変動フォーカス)
- ソニー銀行 変動セレクト住宅ローン【自己資金10%以上】(変動金利)
- りそな銀行 全期間型・融資手数料型(変動金利)
- 三菱UFJ銀行 ネット専用住宅ローン・変動金利選択プラン
住信SBIネット銀行 住宅ローン(変動金利 通期引下げプラン)
- 団信や全疾病保障が付いた住宅ローン
- 一部繰上返済は何度でも手数料0円
- 価格.comの住宅ローン人気ランキング1位※1
- 団体信用生命保険が無料
- 一部繰上返済の手数料が何回でも0円
- 申し込みから融資までネットで完結
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、価格.comの住宅ローンカテゴリ人気ランキング新規・借換え(変動金利)第1位に選ばれた商品です。
団体信用生命保険の加入は無料。住信SBIネット銀行が保険料を負担してくれます。さらに、病気やケガによって働けなくなったら、保険金から月々の返済額が支払われるので安心です。
また、一部繰上返済をすると手数料がかかる銀行も少なくありませんが、住信SBIネット銀行なら何回でも0円です。
住宅ローンの申し込みから審査、手続き、融資の実行までネットで完結するので、忙しい人でも手間をかけずにローンを組めます。
住信SBIネット銀行 住宅ローン(変動金利 通期引下げプラン)の基本情報
金利 |
年0.39%(2021年10月時点) |
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金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金額×2.20%(税込) |
繰上げ返済手数料 |
無料 |
付帯サービス・特典・サポート |
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キャンペーン |
- |
りそな銀行 全期間型・融資手数料型(変動金利)
- 万が一に備えた自然災害サポートオプション
-
住宅ローン利用者だけのお得な「りそなクラブ特典」
-
土日祝日や平日17時以降も営業している店舗がある
りそな銀行は、住宅ローンに自然災害サポートオプションをつけられます。自然災害サポートオプションは、火災保険や地震保険だけではカバーしきれない部分を補ってくれる補償です。
自然災害の多い日本では、火災保険や地震保険への加入は欠かせません。しかし、これらの保険だけではもしものときに損害をカバーしきれない可能性があります。
自然災害サポートオプションは、地震や津波などによって受けた被害の程度に応じ、最大24回分の返済額を免除。または、ローンの建物金額の50%相当を免除してくれる心強い補償です。
住宅ローン利用者向けのりそなクラブ特典は、給与の受け取りなどの取引きでポイントが貯まるシステムです。貯まったポイントは、Tポイントや楽天ポイントなどに交換できます。

りそな銀行 全期間型・融資手数料型(変動金利)の基本情報
金利 |
年0.45%(2021年10月時点) |
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金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金額×2.20%(税込) |
繰上げ返済手数料 |
無料 |
付帯サービス・特典・サポート |
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キャンペーン |
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出典:りそな銀行公式HP
新生銀行 住宅ローン 変動金利タイプ(半年型・変動フォーカス)
- 金利+諸費用が魅力の住宅ローンNo.1※
-
安心パックシリーズで5つの補償を受けられる
-
繰上げ返済手数料が0円
-
ATMの出金手数料が無料
※公式サイトより
新生銀行は、日本マーケティングリサーチ機構のアンケート調査で、金利+諸費用が魅了の住宅ローンNo.1に選ばれました。
ローンを組む際の事務取扱手数料は定額型・定率型の2種類あり、定額型なら借入金額に関わらず事務取扱手数料が一律です。
オプションの安心パックは、こまめに繰上げ返済できるコントロール返済、要介護状態が続いた際の安心補償付団信、自然災害時債務免除特約、家事代行や病児育児サービスの5つの補償を受けられます。
繰上げ返済手数料は0円で、ATMでの出金も無料で利用できます。出金無料の対象ATMは、セブン銀行ATM、Enet ATM ・ローソン銀行ATM ・イオン銀行ATM ・PatSat・VIEW ALTTEです。

新生銀行 住宅ローン 変動金利タイプ(半年型・変動フォーカス)の基本情報
金利 |
年0.45%(2021年10月時点) |
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金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金が1,000万円の場合、22万円 借入金が5,000万円の場合、110万円 |
繰上げ返済手数料 |
ネットバンキング利用時無料 |
付帯サービス・特典・サポート |
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キャンペーン |
- |
出典:新生銀行公式HP
三菱UFJ銀行 ネット専用住宅ローン(変動金利)
-
日本における民間金融機関住宅ローン取扱残高No.1※
-
団体信用生命保険料は銀行側が負担
-
提携業者から優遇を受けられる
-
妊娠中〜出産直後は金利が安くなる
※公式サイトより
三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローンは、2007年3月時点から現在に至るまで「日本における民間金融機関住宅ローン取扱残高No.1」。つまり、多くの人に選ばれ続けているということです。
団体信用生命保険料は、銀行側が負担するので無料で加入。提携している家電量販店や引越し業者、ホームセキュリティサービスの優遇特典もあります。

三菱UFJ銀行 ネット専用住宅ローン(変動金利)の基本情報
金利 |
年0.475%(2021年10月時点) |
---|---|
金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金額×2.20%(税込) |
繰上げ返済手数料 |
ネットの場合無料、電話や窓口で申請する場合は5,500円~16,000円(税込) |
付帯サービス・特典・サポート |
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キャンペーン |
- |
出典:三菱UFJ銀行公式HP
ソニー銀行 変動セレクト住宅ローン【自己資金10%以上】(変動金利)
- オリコン顧客満足度®調査の住宅ローン総合ランキングで1位※
-
住宅ローンの借入にかかる手数料が安い
-
変動金利から固定金利への変更は手数料無料
-
専任のローンアドバイザーにいつでも相談できる
※公式サイトより
ソニー銀行の変動セレクト住宅ローンは、2021年 オリコン顧客満足度®調査の住宅ローン総合ランキングで1位に選ばれました。
団体信用生命保険料や保証料は無料、取扱事務手数料も安く、住宅ローンの借入にかかる費用を抑えられます。
専任のローンアドバイザーが在籍していて、土日祝日も対応。電話やメールはもちろん、対面やオンラインでの相談もできます。

ソニー銀行 変動セレクト住宅ローン【自己資金10%以上】(変動金利)の基本情報
金利 |
年0.45%(2021年10月時点) |
---|---|
金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金額×2.20%(税込) |
繰上げ返済手数料 |
無料 |
付帯サービス・特典・サポート |
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キャンペーン |
- |
出典:ソニー銀行公式HP
楽天銀行 住宅ローンフラット35
- 業界最低水準の金利
-
金利が最長で35年間変わらない
-
取扱事務手数料も業界最低水準
-
無料のオンライン相談窓口は22時まで受け付け
※公式サイトより
楽天銀行の住宅ローンフラット35は、固定金利1%台と業界最低水準の金利です。最長で35年間、金利が変わりません。
取扱事務手数料も業界最低水準で、借入額の1.10%です。
無料の相談窓口は、電話が9時から17時まで。Zoomまたはスカイプによるオンライン相談は、22時まで受け付けています。

楽天銀行 住宅ローンフラット35の基本情報
金利 |
年1.18%(住宅建設費もしくは住宅購入価額に対する借入額が90%以下、返済期間が15年以上~20年以下、団信ありの場合) |
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金利タイプ |
固定金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金額×1.430%(税込) |
繰上げ返済手数料 |
無料 |
付帯サービス・特典・サポート |
つなぎ融資が利用可能。土日平日~22時まで相談可能。 |
キャンペーン |
- |
出典:楽天銀行公式HP
auじぶん銀行 住宅ローン 変動金利全期間引下げプラン(au金利優遇割)
- 価格.com住宅ローン人気ランキングで第1位を獲得※
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au金利優遇割で適用金利が最大で年0.1%引下げられる
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選べる5つの団体信用生命保険
※公式サイトより
auじぶん銀行は、価格.com住宅ローン人気ランキングで第1位を獲得した人気の住宅ローンです。
「auモバイル優遇割」と「じぶんでんき優遇割」をセットで利用することで、au金利優遇割が適用。住宅ローン金利から最大で年0.1%引下げられます。
団体信用生命保険は、スタンダードなものからガン診断給付金が付いたものなど5つのプランを用意しています。自分の年齢や家族構成に合ったプランを選べるので、より安心です。

※2021年10月時点
auじぶん銀行 住宅ローン 変動金利全期間引下げプラン(au金利優遇割)の基本情報
金利 |
年0.31%(2021年10月時点) |
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金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金額×2.2%(税込) |
繰上げ返済手数料 |
金利適用期間は無料 |
付帯サービス・特典・サポート |
- |
キャンペーン |
- |
出典:au自分銀行公式HP
みずほ銀行 みずほネット住宅ローン(全期間重視プラン・変動金利)
- ネットのAI診断から簡単に申し込める
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手続きの進捗状況をネットで確認できる
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インターネットバンキングを利用すれば金利変更や繰上げ返済手数料が無料
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専任の担当者が審査から融資までサポート
みずほ銀行のみずほネット住宅ローン(全期間重視プラン・変動金利)は、ネットのAI診断から簡単に申し込めるネット住宅ローンです。購入物件が決まっていなくても、どのくらい借り入れられるのか分かるので、物件探しに役立つでしょう。
ローンの審査は時間がかかるため、「いつ結果が出るのか」と落ち着かないものです。しかし、みずほネット住宅ローンなら手続きの進捗状況をネットで確認できます。
また、インターネットバンキングを利用すれば、支払い金利の変更や繰上げ返済にかかる事務手数料が無料です。

ネット住宅ローンはサポート面が不安に感じる人もいるかもしれませんが、専任の担当者がオフライン同様にサポートしてくれますよ。
みずほ銀行 みずほネット住宅ローン(全期間重視プラン・変動金利)の基本情報
金利 |
年0.375%~0.675%(2021年10月時点) |
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金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
事務手数料込みで33,000円 |
事務手数料 |
保証料込みで33,000円 |
繰上げ返済手数料 |
33,000円 |
付帯サービス・特典・サポート |
みずほダイレクトで手続きをした場合は繰上げ返済手数料が無料 |
キャンペーン |
- |
出典:みずほ銀行公式HP
PayPay銀行 住宅ローン(変動金利)
- 業界最低水準の金利※
- 各種手数料が無料
- 書類提出がスマホで手軽にできる
- 事前審査と本審査がスピーディー
※公式サイトより
PayPay銀行の住宅ローン(変動金利)は業界最低水準の金利です。一部繰上げ返済手数料や金利タイプの変更にかかる手数料、保証料は無料。諸経費を節約できます。
面倒な書類提出をスマホで手軽にできる点もメリットです。
PayPay銀行は審査が早く、事前審査が5営業日以内、本審査は3~10営業日で結果が出ます。

PayPay銀行 住宅ローン(変動金利)の基本情報
金利 |
年0.380%(2021年10月時点) |
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金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金額×2.20%(税込) |
繰上げ返済手数料 |
Web受付の場合無料 |
付帯サービス・特典・サポート |
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キャンペーン |
- |
出典:PayPay銀行公式HP
紀陽銀行 住宅ローン(手数料定率プラン・変動金利)
- 取扱手数料が定率2.20%とわかりやすい
- 保証料は銀行側が負担
- 変動金利と固定金利から選べる
- ネットで一部繰上げ返済と支払い金利の変更手続きができる
紀陽銀行は、和歌山県に本店がある地方銀行です。住宅ローンの取扱手数料は借入額×2.20%と定率なので、安心して融資を申し込めます。

取扱手数料が低いと保証料が高く設定されているケースもありますが、保証料は銀行側が負担してくれます。
金利は変動金利と固定金利(3年、5年、10年)から選べるのも嬉しいポイント。ネットバンキングの紀陽ダイレクトを利用すれば、一部繰上げ返済と支払い金利の変更手続きが無料です。
紀陽銀行 住宅ローン(手数料定率プラン・変動金利)の基本情報
金利 |
年0.445%(2021年10月時点) |
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金利タイプ |
変動金利 |
保証料 |
無料 |
事務手数料 |
借入金額×2.20%(税込) |
繰上げ返済手数料 |
22,000円(税込) |
付帯サービス・特典・サポート |
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キャンペーン |
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出典:紀陽銀行公式HP
自分では住宅ローンを選べない?モゲチェックを活用しよう
今であれば、自宅にいながら無料でインターネットから住宅ローンの比較を行うことができるツール、「モゲチェック」があります。
出典:モゲチェック公式
- 完全オンラインで相談可能・手数料も「無料」
- 独自の審査ノウハウで最も低い金利のローンを探してくれる
- 住宅ローンのプロがからチャット・電話でアドバイスがもらえる
- どこにいけばいいか検討がつかない方の入り口として最適
モゲチェックはこれから家を購入する方や、検討している方に向けて、最も低い金利の住宅ローンをオンライン上でチェックすることができます。
モゲチェックを利用することで、一度の申し込みで、多数の金融機関が提供する住宅ローンの中から、最適な住宅ローンを選ぶことが可能です。
また、専任の住宅ローンアドバイザーとチャット・電話でアドバイスをもらえることができます。

モゲチェックの良いところは、ただの比較サイトではなく、モゲチェック独自の審査ノウハウでお客様が借りられる住宅ローンでかつ最適・最低金利のローンを探してくれるところです。
どこに相談にいくべきか全然検討もつかないという方にはおすすめです。
よくある質問
全期間固定タイプは住宅ローンを借り入れした時から返済が完了するまで、金利が一度も変化しないといった特徴をもっています。
全期間固定金利タイプのメリットは「市場金利が上昇したとしても金利が固定されており、金利上昇分お得」、「金利が固定されており、返済金額が途中で変わらない」といった点です。
全期間固定金利タイプのデメリットは市場金利が下がった場合、変動金利と比べて、余計に住宅ローン支払いをしなければいけない点です。
変動金利タイプは市場金利が変動すると、それに応じて住宅ローン金利が変動するタイプの住宅ローン金利です。
変動金利タイプのメリットは「市場金利が低下すれば支払う住宅ローンの金額が少なくなる」、「市場金利が上昇すれば支払う住宅ローンの金額が多くなる」といった点です。
変動金利タイプのデメリットは市場金利が高くなると、支払う住宅ローンの金額が多くなってしまう点です。
固定金利間期間選択タイプは全期間固定金利タイプと変動金利タイプを二つ合わせたタイプとなり、特徴としては「固定した最初の期間は返済計画をたてやすい」や「固定期間が終わった後は変動金利に移行する」といった部分があります。
固定金利間期間選択タイプのメリットは「固定金利期間は金利が一定なため、返済額が変わらない」、「返済額が変わらないことから、返済計画がたてやすい」、「変動金利に移行した際に市場金利が低くなると住宅ローン返済がお得になる」といった点です。
固定金利間期間選択タイプのデメリットは固定期間が終わった後に市場金利が上昇してしまった場合、支払う住宅ローンの金額が大きくなる点です。
住宅ローン金利は2021年10月時点において、固定金利期間選択型(10年)が年3.250%、固定金利期間選択型(3年)が年3.000%、変動金利が年2.475%となっています。
また、住宅ローン金利に関わるレートや金利においては日本銀行変動金利が2.475%、フラット35最低金利が1.170%、基準割引率および基準貸付利率が0.300%、長期プライムレートが0.950%となります。
住宅ローンの金利が変化する要因には「日経平均株価の動向によって変化」や「景気によって変化」、「政策金利や長期金利によって変化」といったものがあります。
他にも、高金利で借り入れをしていた方が少なくなってきた場合や住宅ローンの借り換えがある程度終わったタイミングなど、様々な要因があります。
「申し込み時金利」や「実行時金利」、「元利均等返済」、「元金均等返済」が注意するべき点になります。
申し込み時金利や実行時金利は自分が返済する住宅ローンの返済総額に影響、元利均等返済や元金均等返済は返済するペースに影響します。
自分がどのペースで返済するか、何年間返済するかなどによって住宅ローンを決定しましょう。
まとめ
今回は、「住宅ローンの金利とは」から「住宅ローンの金利が何故変化するのか」などを紹介しました。
住宅ローンの金利には「全期間固定金利タイプ」や「固定金利間期間選択タイプ」、「変動金利タイプ」がありました。
