不動産:仲介

【不動産仲介の基本⑤】レインズとは?仕組みと正しく活用するためのポイント─ 売主・買主の“情報格差”をなくす公正な仕組み

takuya.fujikawa

2025年12月8日:初版

「レインズって何?」─知っているようで知らない不動産取引の“裏側”

不動産会社に売却の相談をしたとき、
「この物件はレインズに登録しますね」といった説明を受けたことがある方も多いはず。
でも、正直こう思ったことはありませんか?

  • 「レインズ」って何の略?
  • 一般の人は見ることができないって本当?
  • 登録することで、何かメリットがあるの?

実はこの“レインズ”、公正で安全な不動産取引を支える“業者間ネットワーク”の要なのです。

この記事では、レインズの基本から、売主・買主にとっての活用方法、確認ポイントまでをやさしく解説します。

STEP1:レインズ(REINS)とは何か?

REINS=Real Estate Information Network System

REINS(レインズ)は、国土交通大臣から指定を受けた公益法人が運営する、不動産業者専用の物件情報ネットワークです。

主な役割:

  • 不動産会社同士が、物件情報を共有できる仕組み
  • 物件情報をオープンにして「買主探しの選択肢」を広げる
  • 業界全体の透明性と公平性を保つ

登録された物件情報は、全国の不動産会社に共有されます。

STEP2:レインズの利用が“義務”になるケースとは?

レインズへの登録義務は、媒介契約の種類によって異なります。

媒介契約の種類レインズ登録の義務登録期限
専属専任媒介契約あり契約締結から5営業日以内
専任媒介契約あり契約締結から7営業日以内
一般媒介契約なし(任意)

売主が「専任媒介」以上の契約を結んだ場合、不動産会社は必ずレインズに登録しなければならないのです。

STEP3:レインズに登録されると何が起こるのか?

1. 全国の不動産会社があなたの物件を見られる

→ たとえば東京の会社に依頼しても、大阪や名古屋の業者が買主を紹介してくれる可能性も。

2. 他社からの問い合わせ=買主候補が増える

→ 情報がオープンになることで、より早く・適正価格での売却が見込めるようになります。

3. 売主は「登録証明書」の交付を受けられる

→ 登録後、希望すれば証明書のコピーを受け取れます。
登録されているか不安な場合は、不動産会社に確認しましょう。

STEP4:レインズがあるのに「囲い込み」が起こる理由

残念ながら、「レインズに登録=完全に安心」というわけではありません。
一部の不動産会社では、**登録はするが他社からの問い合わせを事実上断る=“囲い込み”**が起きることもあります。

囲い込みが起きると…

  • 他社の買主が排除され、売却チャンスを失う
  • 「なかなか売れない」と誤解し、価格を下げることに…
  • 結果的に、売主が損をする形になる

信頼できる業者選び+レインズ登録後の確認が重要です。

STEP5:売主・買主ができるレインズの“正しい使い方”

売主として:

  • 「きちんと登録されていますか?」と確認する
  • 「登録証明書を見せてもらえますか?」と依頼する
  • 「他社からの内見希望も受け付けてもらえますか?」と確認する

買主として:

  • 仲介業者が“自社物件ばかり”紹介してこないかに注意
  • 「レインズに出ている類似物件も紹介してほしい」と伝える
  • 希望条件を伝えたうえで、“広く探してもらえる体制”かを見極める

「レインズを活用して、最善の選択肢を探そう」という姿勢が大切です。

事例紹介:「レインズの登録で売却スピードが激変」したSさんの経験

Sさんは当初、レインズに非公開で売却活動を進めていましたが、なかなか内見が入らず不安に。
担当者に相談し、専任媒介契約に切り替えてレインズ登録を実施したところ、翌週に2件の内見→1件申込みが。

「情報公開の力は大きい。もっと早く知っていれば…」と語っていました。

FAQ:レインズに関するよくある質問

Q. 一般媒介でもレインズに登録してもらえる?

A. はい、可能です。ただし“義務”ではないため、登録してくれるかは会社によります。
▶ 任意でも「登録したい」と希望を伝えると良いでしょう。

Q. レインズは誰でも検索できるの?

A. 一般の人は検索できません(業者専用)。
ただし「この物件はレインズに登録されているか」などの情報開示は求められます。

Q. レインズ登録後に価格変更などは反映される?

A. はい、売主の同意があれば、情報の更新・修正は可能です。
情報の最新性を保つためにも、業者とのコミュニケーションが重要です。

まとめ:レインズを知れば、“不動産取引の透明性”が見えてくる

レインズとは、「不動産業者同士がつながることで、公平で効率的な取引を実現する」ためのインフラです。

  • 売却チャンスを広げる
  • 囲い込みを防ぐ
  • 情報格差を減らす

この3つを実現するうえで、レインズはとても重要な存在。
「自分には関係ない」と思わず、“取引を支える基盤”として意識しておくことが、安心への第一歩になります。

次回予告:不動産仲介の基本⑥|媒介契約の種類と違い─専属専任・専任・一般、それぞれの特徴と選び方

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